2026年9月4日(金)、引越専門協同組合関西様 教育研修企画委員会 主催の「2026年度 実務担当者研修」において、弊社代表 市川 知樹が「引越・運送の現場から始める AI活用セミナー」を担当いたしました。 センター長・事務・営業・管理者の皆様17名にご参加いただき、講習時間185分のうち105分を、実演と演習にあてております。
セミナー後にご回答いただいたアンケートでは、満足度が5点満点中4.50(17名中14名がご回答/回答率82%)という評価をいただきました。
本記事では、当日どのような設計で臨み、現場の皆様からどのような反応をいただいたのかをご報告いたします。
開催概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 2026年度 実務担当者研修「引越・運送の現場から始める AI活用セミナー」 |
| 主催 | 引越専門協同組合関西 様 教育研修企画委員会 |
| 日時 | 2026年9月4日(金)受付13:00/講習13:15〜16:20 |
| 会場 | 大阪梅田ツインタワーズ・ノース 26階 1号室 |
| 講師 | 株式会社プレラナ 代表取締役 CEO 市川 知樹 |
| ご参加 | 17名(センター長・事務・営業・管理者の皆様) |
「説明を聞くだけの時間にはしない」という設計
引越・運送の現場は、繁忙期になれば朝から晩まで車と人が動きます。机に向かって新しいツールを学ぶ時間を取りにくい、というのが実情ではないでしょうか。
そこで今回は、スライドを見ていただく時間を全体の半分以下に抑え、お手持ちのスマートフォンで実際に操作していただく構成にいたしました。開始時に受講者の皆様へお伝えしたのは、次の4点です。
- 全員が「1回入力して、1回返ってくる」まで行く — 初めての方が1人も取り残されないところを、演習の最低ラインに置きました
- 引越と運送の話しかしない — お客様対応・電話メモ・下見・集金・安全教育・月次の集計など、明日も必ず発生する業務だけを題材にしました
- 費用のかからない範囲から — ご紹介した内容は、無料または月数千円で始められるものが中心です
- 会社の規模に関係なく効くところだけ — 大手の先進事例は「そこから何を借りられるか」に必ず翻訳してお話ししました
逆に、AIの仕組みや技術の解説はいたしませんでした。「なぜ動くのか」より「何ができるのか」に時間を使うためです。
当日のプログラム
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 13:15〜13:25 | オープニング(本日のゴール、セキュリティ・個人情報の考え方) |
| 13:25〜13:50 | 第1部 AIで何が変わるのか(実演4本) |
| 13:50〜14:10 | 第2部 引越・運送業界の実例 |
| 14:10〜14:20 | 休憩①(アプリの導入・ログインを個別にお手伝い) |
| 14:20〜15:10 | 第3部 スマートフォンで触る演習(5題) |
| 15:10〜15:20 | 休憩②(個別のご質問) |
| 15:20〜15:50 | 第4部 自社に持ち帰る一歩 |
| 15:50〜16:05 | 第5部 導入支援のご案内 |
| 16:05〜16:20 | 質疑応答・クロージング |
第1部:まず、目の前で実演する
最初の25分は、説明ではなく実演にあてました。お見せしたのは次の4本です。
- 月次の売上・利益の集計
- 話し言葉の日報を、そのまま表に変換する
- 毎日のパソコン入力をAIが代行する
- 訪問下見のメモから見積書をつくる
このとき使ったのは、汎用のサンプルではありません。普段お使いの「ハトのマーク」のお見積書と家財チェックリストを実際に投影し、その様式のまま実演いたしました。自社の帳票が画面上で埋まっていく様子をご覧いただくことが、「うちでもできそうだ」という感覚に最も近いと考えたためです。
第2部:業界の実例を、規模を問わず効く部分に絞って
見積のAI化、AI配車、自動点呼、AI-OCRといった事例をご紹介しました。「大手だからできること」で終わらせず、規模にかかわらず今日から借りられる部分に絞ってお話ししています。
第3部:スマートフォンで触る演習5題(本日の中心)
50分を使い、次の5題に取り組んでいただきました。1題ごとに、全員が必ず結果を受け取るところまで進めています。
| 演習 | 題材 |
|---|---|
| 演習1 | お客様への文章を、10秒でつくる |
| 演習2 | 1日分の集金報告を、話し言葉のまま集計させる |
| 演習3 | 安全教育の教材を、毎週つくる |
| 演習4 | 下見メモから、当日の段取りを組ませる |
| 演習5 | 写真から家財と資材を出させる |
演習では、手が止まる方が必ずいらっしゃいます。今回はスタッフが会場を回り、「できなかった」で終わる方をゼロにすることを目標に運営いたしました。
第4部:明日やることを、1社1つだけ決める
最後の30分は、お持ち帰りいただくための時間です。3つの領域から1社につき1つだけを選んでいただき、「明日やること」をシートに書き出していただきました。
たくさん持ち帰るほど、結局どれも始まらない。そう考えているため、意図的に1つに絞っていただいています。
ご参加者の反応
アンケートで「印象に残った内容」としてお寄せいただいた声を、一部ご紹介いたします(ご所属・お名前は伏せております)。
「60点で良い、明日から」
「AIと会話できるのが印象に残りました」
「AIに感動しました。」
「何がわからないのかも全くわからない状態で参加しましたが、少しAIが好きになりました。ありがとうございました」(読みやすさのため表記を一部整えております)
また「AIにやらせてみたい業務」としては、見積もり・配車・労働管理・下見・日報・社内報告書が挙がりました。いずれも、毎日発生していて、しかも人によってやり方が違いやすい業務です。この領域はAIが効きやすく、同時に属人化の解消にもつながります。
「明日やること」を、日付を決めて持ち帰っていただきました
第4部でご記入いただいたシートは、17名中16枚を回収いたしました(回収率94.1%)。選ばれた領域は次のとおりです。
| 選んだ領域 | 人数 |
|---|---|
| 見積・受注 | 9名 |
| 動態管理・配車 | 4名 |
| 日報・集金 | 1名 |
| 営業報告書(3択によらず独自にご記入) | 1名 |
注目したいのは、その先の2つの欄です。
「最初に誰が試すか」の欄には、13名が「自分」とご記入くださいました。誰かに任せるのではなく、まずご自身で触ってみる、というご判断です。
そして「いつやるか」の欄には、9月5日〜7日が6名、9月10日〜14日が7名。13名の方が、セミナーの翌週までに着手すると日付でご記入くださいました。
研修は、終わった瞬間から記憶が薄れていきます。だからこそ、その場で「誰が・いつ・何を」まで決めていただく時間を最後に置いております。
閉会のご挨拶が、その場でAIを使って行われました
当日の様子として、主催者様からいただいたご報告に印象的な一文がありました。教育研修企画委員会 委員長による閉会のご挨拶が、さっそくAIを利用して行われたというものです。
研修が終わったその日のうちに、主催者ご自身が使ってくださった。講師として、これ以上の手応えはございません。
弊社の考え方
AIの導入がうまくいかない原因の多くは、ツールの性能ではなく、最初の1回に触れないまま終わってしまうことにあると考えております。
だからこそ弊社の研修では、その場で全員が結果を受け取るところまでを最低ラインとし、題材は必ずお客様の実務から取ります。今回のように、普段お使いの帳票をそのまま画面に出すのは、そのためです。
弊社はこれまでAI導入企業50社以上、製造/士業/建設・住宅・リフォーム/介護・福祉/印刷/運送・物流の6業界でご支援をしてまいりました。引越・運送の分野は、繁忙期の負荷が大きく、かつ現場に紙と電話が残りやすい領域です。ここにこそ、小さく始められるAIの使いどころがあると考えております。
今後について
弊社では、業界団体様・協同組合様からのご依頼による講演・セミナーを承っております。単発のセミナーだけでなく、全12回・約3か月の伴走型AI研修として社内に定着させる形にも対応しております。人材開発支援助成金を活用した導入のご相談も可能です。
このたびは、貴重な機会をいただきました引越専門協同組合関西様 教育研修企画委員会の皆様、ならびにご参加いただいた皆様に、心より御礼申し上げます。
会社概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社プレラナ(Prerana Inc.) |
| 代表者 | 代表取締役 CEO 市川 知樹 |
| 所在地 | 〒530-0011 大阪市北区大深町6番38号 グラングリーン大阪北館 JAMBASE 6階 |
| 事業内容 | AI導入研修/AI×BPO支援/オーダーメイドAI構築/AI顧問 |
